小ロット、コンパクトな冷間鍛造前処理ライン(WLS)

WLS(Wetblast Lubricant System)とは
ウェットブラストと固体潤滑剤塗布による一貫ラインの冷間鍛造前処理

■特長

弊社が提案する『WLS(Wetblast Lubricant System)』は、下記の特徴があります。

  • 1) 従来工程を大幅に短縮したコンパクトライン
  • 2) 高いスペース生産性
  • 3) 短いスループット
 

■従来工法との比較

従来の鍛造前処理工法では、工程の分断による不良率増加やスペース生産性低下、中間在庫の発生等の問題がありました。 WLSは、ウェットブラストで脱脂やスケール除去、汚れの洗浄を同時に行い、そのまま潤滑剤塗布を行います。

工法の比較

■ウェットブラストの効果

処理前 処理後
    効果
  • 1)固体潤滑剤塗布に適した表面形成。
  • 2)汚れや油脂の洗浄。
  • 3)スケールの除去。

■なぜ固体潤滑剤がキレイに塗布できるのか?

    ウェットブラスト処理後の表面は、
  • 1)脱脂、完全洗浄されている。
  • 2)緻密な凹凸による水の濡れ性・保持性が高められている。
  • ことにより、固体潤滑剤が均一に塗布されます。

■鍛造処理用研磨材「G10

G10 G10
  • 名称:G10 高硬度ステンレス鋼 グリット形状
  • 硬度:HV750(SUS304カットワイヤーはHV200前後)
    特長
  •  1)従来研磨材(セラミックス系アルミナ研磨材)の1.5倍の切削力を持つ。(図1参照)
  •  2)粒子が硬く、摩耗や消耗が極端に少ない。(図2参照)
  •  3)廃棄物が従来研磨材の数十分の一に減らせる。
  •  4)鉄粉回収器で回収し、有価物として処分できる。

■特殊ステンレス研磨材の加工力 -図1

    処理条件
  •  被加工材:ステンレス
  •  処理エア圧:0.2MPa

■特殊ステンレス研磨材の消耗率 -図2

特殊ステンレス研磨材の消耗率
    処理条件
  •  被加工材:超硬
  •  処理エア圧:0.5MPa
  •  ※研磨材消耗における加速試験

■ウェットブラストとショットブラストの鍛造性能比較

サンプルの処理条件

ウェットブラスト   ショットブラスト
G10   SB-14
ステンレスグリット 種類 スチールショット
SUS 材質
約150μm 粒子径 約1400μm
多角形 形状 球形
 

■プレス試験条件

右図のようにプレスし、加工荷重とスパイク高さ(図中H)を測定し、鍛造性を確認しました。 加工荷重が低く、スパイク高さが高いほど鍛造性は良好と判断します。
試験片
試験片温度
潤滑皮膜重量
金型温度
潤滑剤
 
:S45C球状化焼鈍材(Φ25×30)
:60℃
:10g/m2
:150℃
:日本パーカライジング株式会社殿製
  一液型水系潤滑剤 FL-E740C

■テスト処理表面

ウェットブラスト
ブラスト材 G10
Ra1.9μm Rz12.0μm
ショットブラスト
ブラスト材 SB-14
Ra3.8μm Rz15.9μm

■スパイク試験結果

スパイク高さ、ノックアウト荷重ともにG10のほうが良好な結果が得られ、鍛造前処理として適した研磨材であることがわかります。

クローズドシステム

ウェットブラスト装置は、スラリー(研磨材と水を混ぜたもの)を装置内で循環させます。

特長
1)削れカスや研磨材微粒子を、スラッジ回収装置にて回収します。
2)除去後の水は、装置に戻し再利用します。

■関連装置例(AMP600/400)

AMP600/400

ウェットブラスト部とワークセット部の2ステージを交互に入れ替え、処理とワークセットが同時に行える、連続生産可能な 大型部品用インデックス加工セル装置です。

寸法 1750(W)×2400(D)×3155(H)mm
室内寸法 1500(W)×1035(D)×1210(H)mm
加工時間 30s~/バッチ
ガン φ11 ロングガン 12本~15本
電源 AC200V, 50/60Hz, 3相
消費電力 約15kW(全機器、定格電力の和)
エア供給圧力 0.5MPa以上、0.7MPa以下
エア消費量 16m3/min(NTP,ブラストエア圧0.4MPa時)
排気 約20m3/min
オプション 排水処理装置、研磨材供給装置、スラッジ回収装置