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アンカー効果について

接着におけるアンカー効果について、またウェットブラスト技術との関連を解説いたします。


接着におけるアンカー効果とは

アンカー効果の模式図アンカー効果の模式図

アンカー効果(機械的結合・投錨効果・ファスナー効果とも)とは、接着剤が被着材(接合したいもの)表面の孔やすき間に入り込み、そこで固化することでフックの返しが食い込むような効果が発生することを指します。

この状態が船の錨(アンカー)が海底に食い込む様子に例えて、アンカー効果と呼ばれています。

接着理論としては木材や紙など多孔質のものには該当しますが、金属やガラスなど平滑なものの接着を説明するには不十分とされています。

アンカー効果を必要とするものやその目的

  • 接着ピール強度の向上
  • 接着層横スベリ方向の強度アップ
  • 接着不良材の物理的接合

「接着性の悪い材料には、アンカー効果を生む表面形成が有効」

ウェットブラストによるアンカー効果

ウェットブラストは、研磨材の衝突による転写と脆弱部分のはく離により、微細な凹凸を表面に形成します。
流体として制御できるため材料にあった粗さ形成が可能という強みがあります。

材料

表面形状

 アンカー効果

①塑性材料

(金属材料)

粒子形状や投射方向、投射量を制御することで鋭角の凹凸や頂点の折れ曲がった形状表面を形成できる。
②脆性材料

(セラミック)

結晶系
・結晶粒界部が削られる
・結晶の離脱で穴状になる

材料により
加工表面は差が出る
アモルファス系(ガラス等)
・ラテラルクラックによる貝殻状の離脱痕が発生
・マイクロクラック状の離脱痕が発生
×
アンカー効果のある形状を作り出すのは困難な材料
③樹脂系材料
花びら状や繊維状の突起状梨地表面になる

ウェットブラスト応用事例

プリント配線板 ・電子部品

プリント配線板 ・電子部品

課題:多用されている低誘電率材料は、一般的に接着・密着が悪い

〇 液晶ポリマー(LCP) 〇 ポリイミド樹脂(PI)
〇 フッ素樹脂(FR) 〇 PET樹脂 〇 PPS樹脂 〇 PEEK樹脂

これらの材料に対して「銅フィルムとの接着」「レジスト、メッキ等の接着、密着前処理」に利用されている。(面粗度Rz1~3μm、エッチング量1μm以下)

自動車用防振ゴム金具ブレーキ金具

自動車用防振ゴム金具ブレーキ金具

課題:金属面へのゴムや摩擦材の接着・密着が悪い

〇 鉄 〇 アルミ

これらの材料に対して「ゴム・摩擦材との接着・密着前処理」に利用されている。(Rz10μm前後) 

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