洗浄

油・サビ・カーボン…汚れを選ばない、ウェットブラストによる“洗浄”
エンジンなどに付着した油やカーボン、ホコリなどの汚れは、洗剤や薬品、高圧洗浄機などを使用して取り除く方法が一般的です。
しかし、これらの頑固な汚れは、汚れが取りきれない、除去に時間がかかる、洗浄後に表面が荒れてしまうなどの問題を抱えています。
そこで、これらの頑固な汚れを短時間できれいに除去できる驚きの方法”ウェットブラスト”をご紹介いたします。
脱脂・洗浄のこんなことでお困りではありませんか?
● 汚れが頑固で取りきれない
● 脱脂工程、洗浄工程など工程が多く、時間と手間がかかる
● 処理後に表面が粗れてしまう
ウェットブラストが脱脂・洗浄のお悩みを解決します!!
ウェットブラストを使ったピストンのカーボン除去の動画
ピストンに付着したカーボンを、ウェットブラストにより一瞬で落とします。50μmという微細な球形粒子を使用し、ピストンの表面を傷つけることなくカーボンのみを除去できます。カーボンだけではなく、油やホコリなどの汚れも同時に洗浄します。
ウェットブラストによる洗浄

ウェットブラストは物理的な洗浄技術なので、
薬品や洗剤と違い、
処理対象物の材質や汚れの種類を問いません。
ウェットブラストのノズルから噴射されるのは、空気(コンプレッサーによる圧縮エア)、水、研磨材のみです。ノズルから噴射される水にはごく細かい研磨材(粒子サイズは一般的なブラスト粒子の1/2~1/3程度)が混ざっており、この微細な研磨材が表面の汚れを均一な量ずつ削り取ります。1秒間に噴射される粒子の数は、なんと何千万個にものぼり、この大量の粒子が表面に付着した汚れを細かく削り取っていきます。取り除かれた汚れは、研磨材と同時に噴射される水により洗い流されます。
ウェットブラスト洗浄の特長

重度の汚れを短時間で除去
数千万個の大量の粒子が対象物に衝突し、水が洗い流すことで、強固な汚れも一瞬で取り除けます。

洗浄と同時に脱脂可能
研磨材により汚れごと表面を削り取り、洗い流すウェットブラストは、油分を同時に除去できます。

接着に最適な表面をつくる
細かなディンプル形状の凹凸を作って表面積を増やし、濡れ性を上げ、完全に洗浄された表面にすることで接着に最適な状態にします。

美しい半光沢仕上げになる
パウダー状の微細な楕円形粒子を使用することで、サビ取り後は美しい金属地肌の半光沢表面になります。
表面をほとんど削らない
数十μmの微細な粒子を使用するため、金属表面はわずか数μm(1μmは1/1000mm)しか削れません。
対象物の材質や汚れの材質を選ばない
薬品とは違い物理的に粒子が表面を削り取るため、材質や汚れの種類を問わずに洗浄がおこなえます。
複雑形状部品の洗浄に最適
水と粒子が手の届きにくい隙間や溝にも入り込み、きれいに洗浄できます。
洗浄で使う研磨材

グラスビーズ
ウェットブラストによる洗浄で使用される研磨材は、微細なグラスビーズ研磨材です。この研磨材は真球状で角がなく、サイズも数十μmのため、表面はほとんど削れず、汚れのみを除去できます。そのため、処理後の表面は従来のブラストのような梨地面にはならず、半光沢をもった緻密な表面になります。
G-0250 | G-0090 | G-0053 | |
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形状 | 真球 | ||
中心粒径 | 250-150μm | 90-45μm | 53μm以下 |
硬度 | モース 6.5/ヌープ500 | ||
比重 | 2.5 |
処理事例

シリンダーヘッドの洗浄
油やカーボン、その他の汚れで全面どろどろだった部品の洗浄を行いました。

ホイールの洗浄
ホイール表面の塗装を傷つけないように、汚れ・異物のみを除去するソフトな洗浄を行いました。

バルブのカーボン除去
ポペットバルブ表面に焼付いたカーボンを、表面を傷つけずに除去しました。

キャブレターの洗浄
リビルド用にキャブレター表面に付着するホコリや油などの汚れを除去しました。

エンジン部品の脱脂、洗浄
油汚れを除去するためガラスビーズのG-0053を使用し、表面を傷つけない洗浄を行いました。

金型の焼け付き、離型剤除去
プラスチック押出金型に付着したプラスチックを焼ききった後の、金型の洗浄を行いました。
よくある質問
Q
洗浄により表面はどれくらい削れますか?
Q
処理した後に表面はサビないの?
Q
洗浄の前に脱脂を行う必要がありますか?
Q
どのくらいの時間で汚れが取り除けますか?
Q
鉄だけではなくアルミやステンレス、もしくは樹脂に付着した汚れも落とせますか?
Q
塗装を落とさずに汚れだけ取れますか?
Q
油やカーボン、ホコリなど色々な汚れも同時に洗浄できますか?
Q
鏡面を曇らせずに汚れを取ることはできますか?
ウェットブラストによる洗浄は、厳密に言うと汚れごと表面の薄皮一枚を取り除く加工になるため、表面には微細でも凹凸が付き、見た目や質感も変わります。
ただし、硬質クロムめっきなど処理対象物が硬い場合には、その材質よりも柔らかい研磨材を使用することで質感が変わらない場合もあります。
Q
コンクリートの付着などの汚れは取れますか?
Q