ウェットブラストとは?
簡単に言えば、“サンドブラスト+水”
でも、それだけではありません
ウェットブラストは、粒子(石、ガラス、プラスチックなど)と、液体(多くは水を使用)を混ぜ、全体を均一に攪拌して泥水のような状態(スラリー)にし、専用の噴射ノズルから圧縮エアの力を使って高速に噴射して対象を加工する技術です
高速で噴射したスラリーを対象に当て、スラリー内の粒子で物体を削ったり、叩いたり、こすったりします。と同時に、スラリー内の液体が削った粉や取り除かれた汚れや粒子そのものを洗い流します。
おもしろいことに、噴射されたスラリーは粒子、液体共に小さなツブツブとなって飛んでおり、相手に当たったときに大きな力が加わりません。したがって、弱い品物にも形を崩さず噴射することができ、かつ対象にダメージはほとんど与えません。
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ウェットブラストの特長
1.
処理対象を選ばない
物理処理であるウェットブラストは、アルミ/鉄/ステンレス/マグネシウムなど、処理したい部分や汚れの材質に左右されません。
2.
処理対象にダメージを与えない
非常に細かい研磨材が使えるため、処理対象に余計な傷を付けません。水で洗い流すため残渣も少なく、研磨材残りがほぼ発生しません。
3.
環境にやさしい
粉じんや熱がほぼ発生しません。マスクや集塵機は不要、火災の危険性もありません。有害な薬品も使用しないため安心してご使用になれます。
主な用途
1.
洗浄
主に細かいガラスビーズ粒子を使うことで、素地表面を傷めずにエンジンの油やカーボン、外装部品の泥やホコリなどの汚れをキレイに洗浄します。アルミなどの金属は、処理後に緻密で半光沢のある美しい表面となります。また研磨材の衝突は汚れ浮き上がらせる効果もあり、同時に水で洗い流すことでより美しい仕上がりをもたらします。
2.
サビ取り
時間がたち、複雑な部位にまで浸食したサビの除去は非常に困難です。ウェットブラストならSUS、アルミ、鉄など、ほとんどの金属に付着した強固なサビをあっという間に取り除き、美しい地肌を取り戻せます。表面に深くまで食い込んだサビを表面ごと数ミクロン(1ミクロンは1mmの1/1000)削り取ると同時に、表面をたたいてなめらかに整えます。また、鉄や鋼といったサビやすい部品を処理する場合、ブラスト液の中にサビ止め剤を入れることで、ブラストと同時に防錆処理が可能です。
3.
溶接後の焼け取り
ウェットブラストは、溶接やレーザー加工、ワイヤーカットなどの焼けをキレイに素早く除去する処理工法です。物理的な工法なので、アルミ・SUS・鉄など、材質を選ばずにお使いいただけます。
4.
塗装剥がし
ウェットブラストは、塗装やメッキなどの剥離除去が可能です。物理処理のため、金属や樹脂などの対象物の材質に関わらず表面へ付着した塗料を均一に削り取り、同時に洗浄や脱脂を行って、再塗装に最適な表面を作り出します。幅広い塗装やコーティングに応用が可能です。