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他の表面処理工法との違い

表面処理には、ブラスト処理以外にも様々な技術があります。
それぞれの工法の特長と、ウェットブラストとの違いを解説いたします。

サンドブラスト

サンドブラストは、コンプレッサーからの圧縮エアを粒子の加速エネルギーとして使用するブラスト工法で、一般的にブラストというと、このサンドブラストのことを指す場合が多いと思われます。ウェットブラストと異なり、水は使用しません。

多彩な粒子が使用できるため、様々な用途に応用できますが、ウェットブラストと異なり、処理面に油や水分がある場合は、事前に脱脂や乾燥が必要となります。
また、投射される研磨材は容易に舞い散り粉塵となるため、火災への注意、集塵機等の設備が必要となります。水を媒体とするウェットブラストでは、こうした粉塵はほとんど発生しません。

〇〇の様子

ショットブラスト

ショットブラストは、羽根車(インペラー)をモーターで回転させ、その遠心力を使って粒子を加速させて投射する工法です。
サンドブラストと似ていますが、コンプレッサーの必要がなく、省エネで省コストです。また、大量の粒子を広範囲に投射可能で、大面積の均一処理が得意です。

ただし、投射時の飛散を抑えるために、粒子はある程度の大きさ(主に1mm程度)と質量が必要です。
ウェットブラストと異なり、選択可能な粒子が少なく、処理の種類も限定されます。また一般的には、精度の高い加工には不向きです。この点も、緻密な加工を得意とするウェットブラストとの大きな違いとなります。

〇〇の様子

ケミカルエッチング

薬品を使用した表面処理には、めっき、化成処理、酸洗、研磨などいろいろありますが、ここでは、化学反応でのエッチング、粗化、洗浄などを行うケミカル処理について記載します。

ケミカル処理は、対象物の形状を問わずに全面均一な処理が可能で、特別な機器が必要なくコストも安価です。しかし、素材や目的により液の使い分けが必要であることや、薬品によっては安全面に配慮が必要な物があること、品質管理が難しいこと、反応による廃棄物や廃水が発生することなどがデメリットとして挙げられます。
こうしたケミカル処理におけるデメリットは、物理処理であるウェットブラストでは当然ながら発生しません。

〇〇の様子

プラズマ

高圧電源を用いて気体にエネルギーを与え続けることで、原子や分子を電離させ、陽イオンと電子に分けた状態をプラズマと呼びます。特定のガスをプラズマ状態にし、対象物に触れさせることで表面に化学反応を起こし、親水化や洗浄、加工をおこなう処理をプラズマ処理と呼びます。

プラズマ処理は、対象の材料が、樹脂や金属、ガラス、フィルムまで多岐に渡り、複雑形状の物にも処理が行えますが、効果は時間と共に薄れていきます。また、処理によりオゾンが発生するため排気設備が必要です。
物理的に対象を加工する、ウェットブラストによる表面処理では、上記のような時間依存性はありません。

〇〇の様子

スクラブジェット

スクラブジェットは、ウェットブラストと同じく、粒子と液体の混ざったスラリーを用いますが、圧縮空気ではなくポンプを用いて、水の圧力のみで噴射して加工します。湿式のメリットである、粉塵の発生しない良好な作業環境が得られます。

ウェットブラストと比較して、圧縮エアを使用しない分、技術的にはシンプルで、全体的にローコストとなります。しかし、ウェットブラストに比べて噴射スピードが遅いため、数μm程度の小さな粒子を使った場合、対象の表面はほとんど加工できません。

〇〇の様子

ウォータージェット

ウォータージェットは、水を圧縮して細いノズルから高速に噴射し、物体を加工する技術です。水のみなのでコストも比較的安く粉塵も発生しませんが、加工に使われた水には対象物の成分が含まれるため、廃水処理が必要です。

圧力は非常に高く、最高2000kg/cm2、200MPaで噴射される水は鉄のように固い棒状です。主に、対象物を切断したり、その表面をはぎ取ることに用いられます。水のみで加工することができるため後処理が楽ですが、力が強すぎること、大面積加工が不得意であることが、ウェットブラストと比較した場合の弱点です。

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