湿式ピーニング処理/MWP
加工内容
- 叩く
MWP(Micro Wet Peening)処理とは
ウェットブラスト技術を応用した湿式のショットピーニング工法の中でもより細かい球形粒子を使用したピーニング工法です。 金属表面に水と混合させた球形の微粒子を圧縮エアで加速衝突させ、表面を改質します。
改質された表面は、硬化するとともに緻密なディンプル(=くぼみ)が形成され摩擦・摩耗特性が向上し、摺動性が高まります。
水を媒体としていますので、微粒子を使用することができ、加工面の冷却効果が高く、表面の応力抜け(硬度低下)が発生しにくい特長があります。 粒子が小さいため、応力は内部ではなく表層付近に集中します。
処理のポイント
- 水を媒体としていますので微粒子を容易に使用でき、精度の高いカバレッジのコントロールが可能です。
- 加工面の冷却効果が高く表面の残留応力を高く保持できます(硬度低下しにくい)。
- 水による洗浄効果により粒子の残差が発生しにくい。
処理例
バイクのピストンにMWP処理を行い、性能の変化をテストしました。
ピストン材質 | アルミ |
研磨材 | グラスビーズ G-0053 |
粒子径 | 50μm |
エア圧力 | 0.2MPa |
エンジン性能比較
10時間走行後性能比較
レースにて10時間走行後においても凹部のディンプルが残っており、エンジン性能の低下は見られません。