防振ゴム金具の洗浄・接着前処理
加工内容
- 洗う
- 荒らす
ウェットブラスト・リン酸化成処理(WBP)とは
ウェットブラスト・リン酸化成処理(WBP)とは、エンジンマウント、ブッシュなどの防振ゴム金具やブレーキ金具などの接着前処理として利用されている表面処理技術です。

処理のポイント
- ウェットブラストにて脱脂・異物除去がおこなえ、表面の完全洗浄が可能。
- 接着力、防錆能力の高い精密なリン酸皮膜を生成できる。
- 従来工法に比べ、排水量や薬品使用量が大幅に少ない。
従来工法の問題点
(脱脂→ショットブラスト(サンドブラスト)→化成)
- 排水量、薬品使用量が多い。
- 粉塵が発生する。
- 分断された工程は、各工程間での不良発生の要因となり、歩留まり低下につながる。
- 個別のプロセスが多くかつ長いため、結果としてスペース生産性が低下している。
解決法【ウェットブラスト・リン酸化成処理(WBP)】
(WBP:Wet Blast Phosphating system)
- 絞り工程でも剥離しない、均一で緻密な精密リン酸皮膜を生成できる。
- 独自の金具搬送方法により、排水量、薬品使用量を抑え生産コストを削減。
- ウェットブラストとリン酸化成の連続処理により、工程間の汚れや酸化の心配がなく、安定して高品質を維持できる。

ウェットブラスト・リン酸化成処理/表面SEM写真
ウェットブラスト+リン酸化成プロセス
01

未処理表面
表面に油や錆、異物が付着している。
02

ウェットブラスト処理
圧縮エア、水、研磨材を投射し、脱脂、錆・異物除去、表面粗化を同時におこなう。
03

水洗
表面を完全洗浄し、活性化表面を水膜で覆う。
04

リン酸化成処理
接着力、防錆能力の高い精密リン酸皮膜を生成する。
処理プロセス

ウェットブラストとは
ウェットブラストとは液体ホーニングとも呼ばれ、水と研磨材の混合液を圧縮エアで高速に噴射し、表面を洗浄・加工・改質する技術です。
ブラスト処理後には、表面の異物は完全に除去され緻密な凹凸が生成されることで濡れ性が向上します。

利用実績
各種ブッシュ(スタビライザーブッシュ、液体封入式サスペンションブッシュなど)、オイルシール、各種エンジンマウントなど
ディスクブレーキ 処理前

ディスクブレーキ 処理後

防振ゴム金具 処理前

防振ゴム金具 処理後
