埋蔵LEDチップのオーバーモールド除去
加工内容
- 削る
ウェットブラストによるLEDパッケージ表面微細加工
LEDデバイス上の製造工程でチップを覆った、エポキシ、シリコーンなどのオーバーモールド樹脂(≒白樹脂/封入樹脂/リフレクタ樹脂)を削り、チップ・電極などを露出させる加工アプリケーションです。
小型LEDデバイスの大量製造時にチップ部分へのダメージを抑えて露出させます。
フリップチップ型*1やCoB(チップオンボード)型*2の小型チップLED製造に有効で、樹脂成型時に埋もれたチップを露出させる工程にお使いいただけます。
ウェットブラストの特長
- 微細粒子を使用するため、チップや電極へのダメージを抑える
- 処理エア圧力やパス回数の変更により、加工レートのコントロールが容易
- 複数の箇所を一括で加工できるため、加工時間が短い
処理のイメージ
ウェットブラストの強み:制御性
研磨材を水と混合し、流体として扱うため加工レートの制御性が高く、必要に応じた加工強度の設定が容易です。
処理条件
使用粒子 | アルミナA#2000 |
---|---|
エア圧 | 0.25MPa |
処理速度 | 20mm/s |
投射角度 | 90° |
処理回数 | 複数パス |
フィラー含有樹脂とCuとの加工レートの違い
研磨材粒子やエア圧力によって、加工レートのコントロールが可能です。
関連ページ
脚注
- フリップチップとは、基板上にチップを実装する方法の一つです。 チップ表面を基板に実装する際にワイヤーボンディングのようにワイヤーで接続するのではなく、バンプと呼ばれる突起状の端子で接続します。実装面積を小さくでき、配線が短いことから電気的な特性が良好です。また、ワイヤーの影もでないことからLEDに適したパッケージングの方法といえます。
- CoB(チップオンボード)とは、複数のLEDチップを基板に直接結合し、単一のモジュールとしたものです。 発光部分が密に配置されるため、高い光束が必要となる製品に適しています。また、実装の手間が一個一個行う必要のあるSMD(表面実装型デバイス)に比べ一回ですむため、製造コストが抑えられる場合があります。デメリットとしては、表面に給電端子があるため製造コストが高価になる傾向があります。