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半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

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半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

半導体パッケージとは、半導体素子(ICチップ)を電気接続する外部端子と、ICチップを保護する樹脂で構成された電子部品です。

PCやスマートフォン、家電など電気製品には必ず搭載されています。
求める機能によってパッケージの大きさや端子の数は様々です。

パッケージはそのほとんどが黒色のエポキシ樹脂で覆われています。
これは、端子を切り離す前のリードフレームにICチップを搭載し、内部配線を行ったのち、型にはめ込み樹脂を流し込んで固めます。型には隙間があり、流し込んだ際、樹脂が隙間から漏れ出してしまいまい、これが固まりバリになります。
バリが出たままでは外部端子の通電ができません。当然、これを除去する必要があります。

今回は、このバリ除去方法の代表例をかいつまんでご紹介します。
目的は一つといえど、到達方法は様々ですね。

 



バリ取り方法あれこれ


手加工

バリを熟練作業者が除去します。
狙った場所のみをアタックできますが、大量にはこなせませんし、作業にばらつきが出てしまいますので、量産には向きません。


バレル研磨

バレルの中にチップと研磨材を入れグルグル回して研磨材がバリと擦れることでバリを除去します。
一辺にたくさんのチップを処理することができますが、そもそも処理時間が長く、また、チップ同士がぶつかってしまい、打痕、欠けなどが発生するリスクが高いです。


ドライブラスト

研磨材を圧縮エアで加速し、吹き付けることでバリを除去します。
使用する研磨材によりますが加工力が強く、速度も速く除去することができます。ドライ環境で粉塵の発生や加工熱、静電気の対処と、処理後の残渣など、量産で使用するにはハードルは低くはありません。


ドライアイスブラスト

半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

研磨材ではなく、小さいドライアイスの粒を加速し吹き付けてバリを除去する方法です。
フレームにあたったドライアイスは昇華し気体になるので、処理後の研磨材残渣がありません。ドライアイスの製造コストが高いことがネックになります。


ウォータージェット

高水圧を噴射し、バリを吹き飛ばす方法です。
あたるのは水だけなのでパッケージ表面が削られたり、フレーム表面が粗化されることは無く仕上がりはきれいです。
ですが、前処理としてアルカリ液浸漬または電解処理が必要な場合が多く、その後高水圧をかけた際にパッケージとフレームの界面から水が浸入してしまう懸念があります。


レーザー

半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

バリ部分にレーザー光を当て、バリを焼いてしまう方法です。
バリが厚いと焦点を合わせるのが難しかったり、Cuフレームを焼いて痛めてしまう恐れがあるほか、焼かれたバリはススになりフレームに付着してしまうので後洗浄が必要になります。

ウェットブラスト

半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

水と研磨材を圧縮エアで加速させて吹き付けることでバリを除去する方法です。
小さい研磨材を大量に吹き付けフラッシュバリを削り取ります。
パッケージ表面を傷つけず、パッケージ内部への水の侵入やチップ剥離などのリスクも低いです。

「半導体を傷つけずにバリを除去する(デフラッシュ)めっき前処理工法」、ICのデフラッシュに関する記事はこちら。
https://www.macoho.co.jp/application/deflash.html

「LEDパッケージを傷つけず薄バリ(フラッシュ)を除去する加工法とは」、LEDのデフラッシュに関する記事はこちら。
https://www.macoho.co.jp/application/led.html

まとめ

半導体パッケージのバリ取り方法あれこれ

今回は、半導体パッケージのさまざまなバリ取り方法を簡単にご紹介させていただきました。
これら多様な手段それぞれにメリット・デメリットがあり、どれが一番?は一概には言えませんが、もちろん当社としては、最後の“ウェットブラスト”をおすすめします。

他工法に比べ繊細なコントロールが可能。ダメージレスであることを重視し、高い品質を求める場合には最も有効だと考えます。
また、洗浄も同時に行えることや装置の自動化がしやすいこともアピールポイントです。

ご興味があれば以下用途例もぜひご覧ください。
半導体を傷つけずにバリを除去する(デフラッシュ)めっき前処理工法
 

著者:営業部/営業技術課/磯部

マコー技術営業です。主に電子部品業界への装置紹介を担当しています。
近年ますます小型化精密化する電子部品。従来製造方法を見直す必要があるとお感じになられたら、ぜひウェットブラストのご検討を。導入事例ご説明の機会やサンプルテストご依頼など、お気軽にご相談ください。同業界設備導入経験が最も長いので、きっと頼りに感じていただけると思います。