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コラム

いまさら聞けない!サビの種類あれこれ

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いまさら聞けない!サビの種類あれこれ

屋外に置いた自転車、久しぶりに乗ろうと思ったらチェーンがサビついていた…
こんな経験、皆さんもお持ちではありませんか?

身の回りのいろいろなモノにサビは発生し、多くはこのサビが原因で使いにくくなってしまったり、みすぼらしく見えてしまったりするため、サビにはあまり良いイメージがありませんよね。

一般にサビとは、金属の表面に酸素や水分などが酸化や還元などの反応を起こして腐食する現象で、鉄だけでなく、銅やアルミ、ステンレス、真鍮など、金やプラチナを除くさまざまな金属で発生します。

錆びた金属をそのまま放置すると、知らない間に内部までどんどんサビが進行し、穴が開いてしまうこともありますので要注意。 

では、金属に発生するサビにはどのような種類があるのでしょうか?
以下にまとめてみました。

 




サビの種類


赤錆

いまさら聞けない!サビの種類あれこれ

鉄が水や空気に触れ、表面が酸化することで発生するサビを赤錆と言います。

一般的にサビというと、この赤錆を連想するひとが多いと思います。自転車のチェーンのサビなどはまさにこの赤錆ですね。
赤錆の化学式はFe2O3で酸化鉄(Ⅲ)、酸化第二鉄などとも呼ばれます。このサビが進行すると、せっかくの製品・部品の表面も内部も指で崩せるぐらいにボロボロに。鉄製品の大敵ともいえるサビです。

「頑固なサビを手早く除去」、サビたボルトの「赤錆」の除去動画はこちら。
https://www.macoho.co.jp/channel/bolt-rust-removal.html


黒錆
いまさら聞けない!サビの種類あれこれ

サビの発生に水が関わらないサビで、自然に発生することはありません。

鉄の表面を高温に加熱することで発生する酸化被膜で、化学式はFe3O4。
熱間加工によって作られた鋼板表面についた黒錆は「黒皮」や「ミルスケール」などとも呼ばれます。

黒錆に表面を覆われると、赤錆が内部まで侵食しないという特長があります。
スキレットの表面の黒い層なんかがこの黒錆ですね。内側の錆びやすい地金を酸素や水分から守り、赤錆の発生を防いでいます。
ただしこの黒錆、ピンホールなどの小さな穴は無数に空いているため、完全にこれだけで防錆ができるというわけでもありませんのでご注意を。

薬品なしで黒皮除去、「黒皮(酸化スケール)」の除去動画はこちら。
https://www.macoho.co.jp/channel/iron-pipe-scale-removal.html


青錆
いまさら聞けない!サビの種類あれこれ

「緑青(ろくしょう)」の名称でも知られる真鍮や銅の表面に塩分・水分などが触れることで発生する青緑色のサビです。
10円玉や青銅器、銅像などの表面に発生します。
ちなみに、古銭に発生した緑青は無理に取らずにそのままに。でないと価値がなくなってしまうそうです。

昔のお金をピカピカに、古銭についた「緑青」の除去動画はこちら。
https://www.macoho.co.jp/channel/polishing-coins2.html


白錆
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アルミニウムや亜鉛などの表面に発生するサビです。

アルミは空気中では表面に薄くて強い酸化被膜に覆われています。
この被膜に水がかかった時などに表面が膨れ、発生した腐食物が白錆と呼ばれます。

身近な所では、車や自転車部品などの水に触れやすい・拭き取りにくい形状箇所に発生するものでしょうか。
アルミは非常に錆びにくい金属、というイメージがあるかもしれませんが、錆びにくいだけで錆びないわけではありませんので、大切にご使用されている車・自転車も一度ご確認を。


以上のように、一言でサビと言ってもいろいろな種類があり、発生する原因もさまざまです。


まとめ

今回は一般的なサビの種類についてご紹介いたしました。
サビには金属の材質や発生方法の違いにより様々な種類が存在します。
風合いや見栄えなどのビジュアルに関わるサビや、さらなるサビの発生を防ぐ良いサビなども存在しますが、一般的にはあまり発生して欲しくないものです。
次回は、サビが発生してしまった時の対処法をご紹介いたします。


関連コラム>頑固で嫌なサビを簡単に落とすには?サビ落としの方法あれこれ
https://www.macoho.co.jp/column/other/a14/


豆知識/アルミ合金の簡単なサビの防ぎ方

「ベーマイト被膜」をご存じですか?
アルミ合金腐食防止に用いられる耐食被膜の一種で、ウェットブラストによる表面処理を行った後、純水中で煮沸することで表面に生成されます。
一般的に、アルミ合金の腐食を抑えるためには「化成被膜」や「アルマイト」と呼ばれる被膜生成が用いられますが、これらと比べてベーマイト処理は「被膜生成に薬品を必要としない」という特長があります。

ウェットブラストついて興味がある!もっと知りたい方はこちらをあわせてご覧ください。
http://www.macoho.co.jp/wetblast/
 

著者:GM部/広報課/須佐

マコーの広報全般を担当しています。
過去に技術営業・ココット担当も経ておりますので、ウエットブラストや商品仕様に関しての詳しい説明・解説も承ります。当hpで公開している資料や動画について、疑問や質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。